用語 |
意味 |
観測要求 |
GOSATが定常的に観測する地点とは別に、校正検証サイトの観測など、ある特別な意図をもって観測地点を指定する要求のこと。 |
幾何補正 |
観測データの位置に関する情報の補正。バンド間レジストレーション、標高を考慮した観測位置の緯度・経度の補正などをいう。 |
気体カラム量(気柱量) |
単位面積あたりの鉛直気柱内に存在する気体の総量(単位面積当たりの分子数)。 |
気体濃度プロファイル |
気体濃度(単位体積当たりの分子数または単位体積に占めるその気体の体積割合を表す)の高度分布 |
区域 |
経度方向に西経25度から60度ごとに区切り、緯度方向に北緯90度から30度ごとに区切った領域で分割し、全球で36区域となる。CAI L3 植生指数プロダクトの格納単位として用いる。 |
クロストラック方向 |
衛星固定座標系における衛星の進行方向と垂直な方向。 |
ゲイン |
TANSO-FTSにおいて、観測対象の明るさ(光量)に応じて、コマンドにより適切な信号処理レベル(電圧)まで信号を増幅するための信号増幅率をいう。Band 1〜Band 3を同時にL (Low)、M (Middle)、H (High)の3段階で設定可能。 TANSO-CAIについては、露光時間を変えることによって受光信号の強度を変化させられるため、より細かなゲイン調整が可能である。 |
研究代表者 |
RAに採択された研究課題を実施する研究者のうち、その研究課題の代表者であり、三者との共同研究契約における窓口となる者。PI (Principal Investigator)のこと。 |
研究分担者 |
RAに採択された研究課題を実施するPIの研究協力者である。PIおよび三者に承認され、登録された者をいう。Co-I (Co-Investigator)のこと。 |
検査ステージ |
GOSATのL4プロダクトがユーザに提供・公開される過程では、次の3つの検査作業が行われる。
- 初期チェック:L2プロダクトと地上測定局のデータから炭素収支解析によって算出し、目視レベルで確からしさを検査する。
- 検査解析:初期チェック済みのプロダクトを一定期間専門分野のユーザが確認する。
- 提供後確認:プロダクトを特定ユーザに提供し、提供後一定期間内に特定ユーザからプロダクトについて大きな問題の報告がされていないか確認する。
プロダクトは検査作業の進行に応じてU(Unchecked)、P(Preliminarily Checked)、Ch(Checked)、C(Confirmed)の4段階(ステージ)に分類される。この分類のことを検査ステージと呼ぶ。
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検証ステージ |
GOSATのL2プロダクトがユーザに提供・公開される過程では、次の3つの検証作業が行われる。
- 初期チェック:データ処理アルゴリズムの妥当性を確認するため、特定の観測データを処理し、目視により処理結果を確認する。
- 検証解析:プロダクトの信頼性を評価するため、検証データとの比較を行う。
- 提供後確認:プロダクトを特定ユーザに提供し、提供後一定期間内に特定ユーザからプロダクトについて大きな問題の報告がされていないか確認する。
プロダクトは検証作業の進行に応じてU (Unchecked)、P (Preliminarily Checked)、V (Validated)、C (Confirmed)の4段階(ステージ)に分類される。この分類のことを検証ステージと呼ぶ。
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Co-I (Co-Investigator) |
RAに採択された研究課題を実施する研究分担者で、PIの研究協力者である。PIおよび三者に承認、登録された者をいう。 |
校正ステージ |
GOSATのL1プロダクトがユーザに提供・公開される過程では、次の3つの校正作業が行われる。
- 初期チェック:センサ特性を確認するため、特定の観測データを処理し、目視により処理結果を確認する。
- 校正解析:センサの校正を終え、その妥当性を確認する。
- 提供後確認:プロダクトを特定ユーザに提供し、提供後一定期間内に特定ユーザからプロダクトについて大きな問題の報告がされていないか確認する。
プロダクトは校正作業の進行に応じてU (Unchecked)、P (Preliminarily Checked)、Ca (Calibrated)、C (Confirmed)の4段階(ステージ)に分類される。この分類のことを校正ステージと呼ぶ。
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コーナーキューブ |
光を反射する性質を持った3枚の平面の板を互いに直角に組み合わせ、立方体の半分を作ったもの。その内側に入射した光は、平面で3回の反射を繰り返した後、もとの入射方向に帰る性質を有する。 |
用語 |
意味 |
大気輸送モデル |
注目する大気成分(例えば二酸化炭素、メタン)の分布とその変動を推定する数値モデル。二酸化炭素 (メタン) であれば、既存の吸収・排出量データを基に、気象データ(気温、風等)や大気中での化学反応を考慮し、その濃度の変動をシミュレートする。 |
ダイクロイックフィルタ |
特定の波長の光を透過させ、ほかの波長を反射させる作用をもつ光学フィルタ。 |
太陽同期準回帰軌道 |
太陽同期軌道と準回帰軌道を組み合わせた軌道のこと。地球が太陽のまわりを1回転する1公転周期の間に人工衛星の軌道面も1回転する太陽同期軌道の特性に加え、一定周期で同一の軌道にほぼ回帰する準回帰軌道の特性がある。GOSATでは、44周回、3日の後にほぼ同一軌道に回帰し、また、降交点通過時の地方太陽時が13時近傍に制御され、その結果中・低緯度での衛星直下点での地方太陽時もその近傍になる。 |
炭素収支推定モデル |
GOSATなどによって得られた大気中の二酸化炭素などの分布から、気象データを利用して、全球を適当なスケールに分割した地域毎に炭素の吸収あるいは排出量を推定するモデル。 |
定常点観測 |
TANSO-FTSが通常観測する地点。ポインティングモード(1,3,5,7,9点の5つのモードがある)のいずれの場合も3日回帰毎に同じ点の観測を行うことになる。 |
特定点観測 |
校正検証サイトや天然ガスパイプラインに沿った観測点など定常点観測とは、異なる地点の観測を行うこと。 |
用語 |
意味 |
排出インベントリ |
調査に基づく二酸化炭素などの人為的な排出量に関する地域ごとの情報。 |
(光に関する)バンドパスフィルタ |
特定の範囲の波長帯の光のみを通し、他の波長の光は通さない(減衰させる)作用をもつ光学フィルタ。 |
半値全幅 |
装置関数などの山型の関数の広がりを表す指標。単峰の形の関数がその最大値の半分の値となる二箇所の波長または波数の差で定義される。 |
放射輝度校正 |
観測データの整数値(デジタルナンバー)を放射輝度の単位へ工学値変換する方式を種々の観測データを用いて修正すること。 |
PI(Principal Investigator) |
RAに採択された研究課題を実施する研究者のうち、その研究課題の研究代表者の略称であり、三者との共同研究契約における窓口となる者。 |
ビームスプリッタ |
光束を二つに分割する光学部品。ビームスプリッタに入射した光の一部は反射し、一部は透過する。偏光成分を分離できるものは偏光ビームスプリッタと呼ばれる。 |
評価ステージ |
GOSATのL3プロダクトがユーザに提供・公開される過程では、次の2つの評価作業が行われる。
- 初期チェック:特定のL2プロダクトからL3プロダクトを処理・作成し、目視により結果を評価する。
- 提供後確認:プロダクトを特定ユーザに提供し、提供後一定期間内に特定ユーザからプロダクトについて大きな問題の報告がされていないか確認する。
プロダクトは評価作業の進行に応じてU (Unchecked)、E (Evaluated)、C (Confirmed)の3段階(ステージ)に分類される。この分類のことを評価ステージと呼ぶ。
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フーリエ変換分光光度計(Fourier Transform Spectrometer, FTS) |
干渉計によって得られる装置への入射光の干渉信号(インターフェログラム)を観測し、その信号をフーリエ変換することにより輝度スペクトルを得るための観測装置。GOSATでは二酸化炭素やメタンなどの吸収または放射の輝度スペクトルの測定に利用される。 |
フレーム |
CAIにて、シーンを衛星の地上軌跡で60等分したデータをフレームと定義する。フレームは、CAI レベル1B、CAI レベル1B+及びCAI レベル2のプロダクトの格納単位である。 |
プロダクト |
GOSATによって観測されたデータの処理結果を、ユーザに提供するために所定のフォーマットに成形したディジタル情報、またはその電子ファイル。データプロダクトとも言う。 |
プロダクト配布要求 |
研究課題を実施するために必要なプロダクトの提供を要求すること。 |
分光分解能 |
波長の場合、分光計が分離することが出来る最小波長差をいう。波数分解能の場合は、波数で表す。 |
偏光 |
電場および磁場が特定の方向に偏って振動している光。 |
放射輝度校正 |
観測データの整数値(デジタルナンバー)を放射輝度の単位へ工学値変換する際に、種々の観測データや変換方式を用いて正しい変換値を求めること。 |