2017.6.2
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【報道発表】温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)の観測データに基づくメタンの全大気平均濃度データの公開について

国立環境研究所GOSATプロジェクトから報道発表のお知らせです。

 温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)は、環境省、国立環境研究所(NIES)及び宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同で開発した世界初の温室効果ガス観測専用の衛星であり、平成21年1月23日の打上げ以降、現在も観測を続けています。
 二酸化炭素に次いで地球温暖化に与える影響の大きい重要な温室効果ガスであるメタンについて、「いぶき」観測データを使って、地上から上空までの「地球大気全体(全大気)」の平均濃度を算出したところ、月別平均濃度は晩秋・冬に極大・初夏に極小という季節変動をしながら年々上昇し、平成29 年1月には過去最高の約1815 ppb* を記録しました。さらに推定経年平均濃度**は平成27年頃に増加率が上昇し、平成29 年2月には過去最高の約1809 ppb に達したこともわかりました。このような地球規模のメタン濃度の動向は「いぶき」の観測によって今回世界で初めて示されたものであり、衛星による温室効果ガス観測の重要性を表すものと言えます。
 「いぶき」による月別メタンの全大気平均濃度データは、6月2日よりNIESホームページにて公開されます。 
*:微量の気体の濃度等を表す単位で、1 ppbは10億分の1の割合を意味する。
**:季節変動を取り除いた2 年程度の平均濃度値

詳しくは下記プレスリリースをご覧ください。

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