2014.4.25
「いぶき」が捉えた画像研究者・関係者向けニュース一般の方向けニュース

温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)による
2014年4月23日の砂嵐観測について

平成26年4月25日
平成26年5月8日改訂


 今般「いぶき」に搭載した雲・エアロソルセンサ(TANSO-CAI)が、地中海沿岸(リビア北東部)、中国北部、中国西部で発生した砂嵐を観測しましたので、お知らせいたします。

 「いぶき」では、温室効果ガスセンサ(TANSO-FTS)と雲・エアロソルセンサ(TANSO-CAI)により3日間で全球を観測しています。4月23日に撮影された雲・エアロソルセンサ(TANSO-CAI)の画像に上記3箇所で発生した砂嵐の様子が捉えられていることが確認されました。

日本時間2014年4月23日に「いぶき」によって観測された、リビア北東部から地中海に向けて広がる砂嵐の様子

図1 日本時間2014年4月23日に「いぶき」によって観測された、リビア北東部から地中海に向けて広がる砂嵐の様子。「いぶき」に搭載された雲・エアロソルセンサ (TANSO-CAI)の870nm, 678nm, 380nm波長チャンネル(注)に対して、それぞれ赤、緑、青色を割り当てた合成画像。概ね、雲・雪・海氷、陸の植生域、砂はそれぞれ白、赤、黄色で示されています。(画像クリックで拡大)。


(注) 870nmは近赤外域、678nmは可視域、380nmは紫外域と呼ばれる波長域。「いぶき」の雲・エアロソルセンサは、近赤外域、可視域、紫外域のいずれも太陽光が地表面や雲で反射された光を観測しています。


日本時間2014年4月23日に「いぶき」によって観測された、中国北部で発生した砂嵐の様子

図2 日本時間2014年4月23日に「いぶき」によって観測された、中国北部で発生した砂嵐の様子。図の左側に砂嵐(黄色)が観測されています。合成画像の作成方法は図1と同じ。(画像クリックで拡大)。


図3 日本時間2014年4月23日に「いぶき」によって観測された、中国西部で発生した砂嵐の様子。図の右側に砂嵐(黄色)が観測されています。合成画像の作成方法は図1と同じ。(画面クリックで拡大)。


補足説明)

機器名:雲・エアロソルセンサ(Cloud Aerosol Imager, CAI)

使用したGOSATプロダクト:CAI L1B+データ(V01.00)

観測日時:
 図1:
 2014年4月23日世界標準時 11時31分(日本標準時 20時31分)(パス19、フレーム25)、
 2014年4月23日世界標準時 11時33分(日本標準時 20時33分)(バス19、フレーム26)
 図2:
 2014年4月23日世界標準時 6時35分、(日本標準時 15時35分)(パス10、フレーム24)
 図3:
 2014年4月23日世界標準時 8時13分、(日本標準時 17時13分)(パス13、フレーム24)

画像の分解能:500m/画素