2014.2.19
「いぶき」が捉えた画像研究者・関係者向けニュース一般の方向けニュース

温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)による
インドネシアにおける火山噴煙の観測について

今般「いぶき」に搭載された雲エアロソルセンサが、インドネシアにおける火山噴煙の状況を観測しましたので、お知らせいたします。

インドネシア ジャワ島のケルート山(南緯7.93°、東経112.308°、標高1731m)で、2月13日夜に大規模な噴火が発生しました。
「いぶき」には「温室効果ガスセンサ(TANSO-FTS)」と「雲・エアロソルセンサ(TANSO-CAI)」が搭載されており、3日間で地球全域を観測しています。この2月14日に撮影されたTANSO-CAI画像には、ジャワ島西部に拡がる噴煙の様子が捉えられていました。

日本時間2014年2月14日に「いぶき」によって観測された、インドネシア ジャワ島のケルート山の噴煙の様子

図 インドネシア ジャワ島のケルート山の噴煙の様子
(日本時間2014年2月14日14:43~14:45)


「いぶき」に搭載されたTANSO-CAIの870nm, 674nm, 380nm波長(注)の各データを、赤色、緑色、青色に割り当ててカラー合成画像で表示すると、黄色が火山からの噴煙、白色は雲、赤色は陸の植生域と判読できます(画像クリックで拡大)。但し、この画像の右端外にケルート山が位置しているので、東側から流れている噴煙の様子だけが見えています。


(注)「いぶき」のTANSO-CAIでは、太陽光が地表面や雲で反射された熱赤外域(1600nm)、近赤外域(870nm)、可視域(674nm)、紫外域(380nm)の光を観測しています。

補足説明)

機器名:雲・エアロソルセンサ(TANSO-CAI)

使用したGOSATプロダクト:CAI L1B+データ(V01.00) パス8、フレーム32、33

観測日時:2014年2月14日 世界標準時 5時43分、(日本標準時 14時43分)(フレーム32)、
        2014年2月14日 世界標準時 5時45分、(日本標準時 14時45分)(フレーム33)

画像の分解能:500m/画素